栄光

 あなたに最後に言っておきたい。もう少し歳をとって、人生を振り返るときがきたとき、人に語って聞かせる栄光の過去を持つ人であっていただきたい。この栄光は革命的な仕事の成功であれ、一匹の魚を釣り上げた経験であれ、事の大小は問わない。人に自慢して語ることができる過去である。

 危機を乗り越えた体験、人にできないことをした体験、自分にはできないと思っていたことができた体験、常識では考えられない奇跡の体験、これらをつくっていただきたい。

 七十年の人生には”毎日”があった。起きて仕事をして寝るという繰り返しがあった。つつがなく勤め上げて引退した。小さい枠の中で生きてきた。危ないことはしなかった。冒険から逃げた。生け簀(す)の魚のようにシアワセだった...。もちろん”つつがなく”も栄光である。しかし、この栄光の光度は低い。

 仕事、勉強、遊び、生活、これらの日常の穏やかな波、ここに異変を起こし突出波をつくる。それが「私はやった!」と天に向かって叫ぶことができるあなたの人生の栄光になる。

 そのため、今現在のあなたの手垢のついた常識をすてよ! そうすれば、あなたは何か必ずやる人になれる!

―何かの本より抜粋―


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